
「人と自然が共に豊かになる未来を創る」ことをミッションに、私たちは四国の最西端・佐田岬半島名取から活動を始めました。海と山がつながるこの地で、人口減少や気候変動といった深刻な課題に直面する地域社会と農業、そして次世代の暮らしを守るため、「Ne no Wa プロジェクト」 を始動します。




人口約140人の小さな集落の再生が、地球の未来を変えていく。佐田岬名取からスタートした『ねのわプロジェクト』の詳細と、動画に登場する各先生方のインタビューを掲載した、Ne no Wa Book:全38ページ「ねのわプロジェクト入門書」小冊子PDFをこちらからダウンロードしてご覧頂けます。ぜひご一読ください。

“持続可能性” が地域から地球へ広がる―。そんな社会の実現に向けて、自然と共に生きる思想を形にした「Ne no Wa」と、炭と農業によって土壌や森を再生し、製造・販売・技術支援を通じて地域の循環を実装していく「Re Soil」。そして、それらの取り組みを統合し、理念・基準・透明性をつくる中核として機能する「エシカルテロワールジャパン(ETJ)」。この3つを連動させ、地方から始まる持続可能なモデルを、全国へ、そして世界へと広げていきます。Ne no Wa の小冊子・動画・WEBサイトなどを通じて、私たちの挑戦と思想に触れていただき、共に未来を育む仲間となっていただければ幸いです。

ユウギボウシ愛媛&エシカルテロワールジャパンによるnoteを更新中!
「Ne no Wa」について〈もっと知りたい・より深いテキストを読みたい〉方はぜひチェックしてみてください。


Ne no Wa は「土の中で植物たちが根でつながって生きているように、私たちももう一度『根』に立ち戻り、根でつながる社会をつくることが大切だ」という想いから名づけられました。また、土地の風土(テロワール)に根ざした「根(ね)・環(わ)・芽(め)」の3つの視点で、人と自然、文化と暮らしが共に豊かに循環する未来を示す考え方です。ねのわは、私たちの理念を表すものであり、新しい農業のあり方を社会に伝えるための象徴でもあります。

Ne no Wa の理念を、土地の風土(テロワール)に根ざした「根・環・芽」の3つの視点をもって人と自然、文化と暮らしが共に豊かに循環する未来として示します。この輪を広げることで、地域循環と地球再生を目指します。



現在、特にアメリカやヨーロッパの農耕地で土壌の健全性が低下しているという報告が相次いでいます。それは全て耕運した土壌で起きていますが、肥沃度が低下して、土壌流出や土壌風食で、土が水や風に流されてしまっています。この問題は日本でも認められます。土壌劣化の主な原因は、土の中の有機物の消耗・減少の影響が大きいということがわかってきています。有機物がどうして減ってしまうのかというと、土の中の微生物が呼吸をすると、土の中の有機物が餌となって分解され、大気中へ放出されてしまうからです。それを補うために毎年農家の方は有機物を入れますが、化学肥料がなかった時代の伝統的な農業では、堆肥を入れることで土壌の有機成分が高く保たれていました。
化学肥料が開発され、現在一般的に使用されていますが、化学肥料は堆肥に比べ、窒素やリン酸、カリの濃度が、10~20倍という非常に高い濃度です。そのため堆肥の二十~三十分の一の量を投入するだけで効果があり、非常に簡便に散布が可能になりました。しかしそのことで、土壌の健全性を高めていく有機物そのものの投入が長年見過ごされてしまい、長期的には土中の有機物が減る結果となりました。これは日本の水田でも畑でも認められていて、それに応じて化学肥料の投入量が非常に多くなってきている状況です。
ですから、このままの農業のやり方を続けていくと、さらに化学肥料の量が増えていくことにならざるを得ません。化学肥料は土中の生物相に与えるインパクトが大きく、また農薬等につきましても、除草剤で圃場表面の植生を枯らしてしまうと、それだけ土の中の有機物の供給量が減ってしまいます。また、土壌中の呼吸量も多くなり、長期的には有機物の量を減らしてしまいます。また、土を耕すことで土壌の通気層や微生物のネットワークが壊れ、炭素がCO2として大気に放出されてしまいます。

名取では耕さない「不耕起」を基本に、草を生かした「草生栽培」を組み合わせることで、土の団粒構造と多様な微生物を守り、自然の力で土壌を再生させています。 さらに、剪定枝を炭化したバイオ炭を土に戻すことで微生物が増え、炭素が長く土に固定されます。「不耕起×草生×バイオ炭」によって、耕さず、肥料に依存せずとも土が豊かになる循環型農業が可能になります。さらに、今回のねのわプロジェクトでは、バイオ炭を活用することで土壌再生を早める効果を加えていきます。
化学肥料・農薬・除草剤への依存度を減らし、バイオ炭を土壌に投入、貯留させていくことで長期的な土壌の肥沃度の向上につながる方法への転換に注目が集まっています。それにより、日本の農地での炭素貯留が実現されていきます。




2025年現在、全世界で排出される温室効果ガス490億トンのうち、農業分野が約10%を占めています。特に、土壌由来のCO2・N2O排出量が深刻な課題です。しかし、前述で解説した通り、バイオ炭+リジェラティブ農業(環境再生型農業)を実践することで、土壌への炭素貯留(カーボンファーミング)が可能になり、むしろ『農業は環境問題の一因ではなく、地球を再生する主役』と、なることが可能です。下記に「もし、愛媛県のみかん農園すべてが環境再生型農業を実践したら」どれぐらいの脱炭素(ゼロカーボン)が可能になるのか? データをまとめてみました。

